Production Period / 1919-1929(SN:17,721-92,535)
MARTIN Handcraftは、MARTINが1919年頃から1925-26年まで製造されており、MARTINが初めて手がけたモデルでもあります。
波乱の歴史を持つMARTINですがこのモデルは100年以上前のサックスとは思えない完成度を誇り、彫刻もハンドメイドで施された精巧な作りが特徴です。
トーンホールの形状には、面取り加工が施されており気密性が高く密閉しやすい設計となっています。現代のサックスとは異なるMARTIN独自の工夫です。
ネックやキーガードにはワイヤーが使用されており取り外しはできないものの、当時ワイヤーが多くサックスに使われていた製造背景を物語る仕様です。
音色は鋭く、パワフルな響きが特徴で、100年前のモデルを彷彿させる独特の音色です。
現行モデルと比較すると重量感があります。キーワークの面では親指を縦に立てて使わなければならず、脇を締める構えとなり演奏には慣れが必要です。
MARTIN Handcraftはその精巧な作りと独自の音色・当時の製造技術を体現したモデルであり、100年を経てもクオリティの素晴らしさを感じられるサックスです。